【2026年5月14日発表】主な企業の決算まとめ|ホンダ・フジクラ・Applied Materials

【2026年5月14日発表】主な企業の決算まとめ|ホンダ・フジクラ・Applied Materialsの業績と市場反応

2026年5月14日は、日本では3月期本決算の集中日となり、自動車、AI・データセンター関連、金融・通信・消費関連まで幅広い大型株の決算が発表された。特に目立ったのは、ホンダのEV戦略見直しに伴う巨額損失、フジクラのAIデータセンター需要を背景にした高成長と株価急落、楽天グループのMNO参入後初となる第1四半期IFRS営業黒字化だった。

米国企業では、米国時間5月14日発表のApplied MaterialsがAI半導体投資の強さを示す好決算を出した。一方、日本時間5月14日朝に把握された米国時間5月13日発表分では、CiscoがAIインフラ受注を背景に強い決算を示し、Doximityは売上は上回ったものの利益率低下と慎重な見通しが嫌気された。

  • AI・データセンター需要は、半導体製造装置や光ケーブル関連の業績を押し上げている。
  • EV投資の見直し、関税、原材料価格が自動車・製造業の利益を大きく左右している。
  • 通信・ネット・金融では、構造改革と金利環境が収益改善の焦点になっている。

今日の重要決算一覧

日本企業

本田技研工業

市場・コード
東証プライム:7267
gist
EV関連損失で2026年3月期は営業赤字・最終赤字
市場反応
5月14日場中に一時8.7%高との報道
注目点
2027年3月期の黒字転換見通し、HV重視への転換

フジクラ

市場・コード
東証プライム:5803
gist
AIデータセンター需要で大幅増収増益、最高益水準
市場反応
5月14日発表後にストップ安、15日も続落
注目点
会社計画が市場期待を下回った点

楽天グループ

市場・コード
東証プライム:4755
gist
1Q売上収益過去最高、MNO参入後初の1Q営業黒字
市場反応
5月14日終値は小幅安との報道
注目点
モバイル損益改善とフィンテック成長

SMC

市場・コード
東証プライム:6273
gist
2026年3月期は売上増、営業利益は小幅増
市場反応
発表後の反応は個別報道で限定的
注目点
FA需要、設備投資動向

ブリヂストン

市場・コード
東証プライム:5108
gist
2026年12月期1Qを発表、補足資料で通期計画を提示
市場反応
大きな反応報道は限定的
注目点
タイヤ需要、原材料・為替影響

三井住友トラストグループ

市場・コード
東証プライム:8309
gist
2026年3月期は経常増益、IFIS予想を上回る水準
市場反応
決算・今期最高益見通しが注目
注目点
金利上昇下の信託銀行収益

ENEOSホールディングス

市場・コード
東証プライム:5020
gist
2026年3月期は減収ながら営業利益が大幅改善
市場反応
利益上振れと株主還元余地が焦点
注目点
原油価格、精製マージン、在庫影響

スズキ

市場・コード
東証プライム:7269
gist
2026年3月期は売上収益・税引前利益・当期利益が過去最高
市場反応
営業減益への評価は分かれる
注目点
インド市場、為替、販売台数

鹿島建設

市場・コード
東証プライム:1812
gist
2026年3月期は5期連続の増収増益、売上高は過去最高
市場反応
発表日株価は下落との個別記録あり
注目点
国内建設需要、採算改善、資材費

ニトリホールディングス

市場・コード
東証プライム:9843
gist
2026年3月期は減収増益、既存店客数減が課題
市場反応
今期増益・実質増配見通しが注目
注目点
円高・円安、消費動向、商品開発

米国企業

Applied Materials

市場・コード
NASDAQ:AMAT
gist
売上・非GAAP EPSとも市場予想を上回り、Q3見通しも強い
市場反応
米国時間5月14日時間外で上昇との報道
注目点
AI半導体投資、先端ロジック・DRAM・先端パッケージ

Cisco Systems

市場・コード
NASDAQ:CSCO
gist
米国時間5月13日発表、日本時間14日朝把握。売上・EPSが会社ガイダンス上限超え
市場反応
翌14日の米国市場で大幅高との報道
注目点
AIインフラ受注、ネットワーク更新需要

Doximity

市場・コード
NYSE:DOCS
gist
米国時間5月13日発表、日本時間14日朝把握。売上は上振れ、調整後EPSは未達
市場反応
翌14日の米国市場で下落との報道
注目点
AI投資負担、利益率低下、FY2027見通し

日本企業の重要決算

本田技研工業(東証プライム:7267)

本田技研工業(東証プライム:7267)業種:輸送用機器 決算対象:2026年3月期 第4四半期/通期決算

主要数値

売上高
21兆7,966億円(前期比0.5%増)
営業利益
4,143億円の赤字(前期は1兆2,135億円の黒字)
経常利益
IFRSのため経常利益は非開示。税引前損失は4,033億円
純利益
親会社の所有者に帰属する当期損失4,239億円
EPS
基本的1株当たり損失106.06円

見通し・市場反応

通期見通し
2027年3月期は売上収益23兆1,500億円、営業利益5,000億円、親会社帰属利益2,600億円を予想
市場予想
株予報Proによると、2026年3月期の税引前損益はIFISコンセンサスを下回った
株価反応
5月14日の決算発表後、2027年3月期の黒字転換見通しを好感し、一時8.7%高との報道

ホンダの2026年3月期決算は、売上収益こそ前期比で小幅増となったが、EV戦略見直しに伴う損失が利益を大きく押し下げた。営業損益は4,143億円の赤字、親会社帰属の最終損益は4,239億円の赤字となり、表面上は極めて厳しい着地だった。

セグメント別では、二輪事業が営業利益7,319億円と堅調だった一方、四輪事業は1兆4,111億円の営業赤字となった。金融サービス事業も2,755億円の営業利益を確保したが、四輪事業の損失を補いきれなかった。会社資料では、EV関連損失や関税影響が営業損失の主因として示されている。

2027年3月期については、売上収益23兆1,500億円、営業利益5,000億円、親会社帰属利益2,600億円と黒字転換を見込む。EV関連損失は前期の営業利益影響1兆4,536億円から、今期は5,000億円のマイナス影響に縮小する前提で、会社側は販売影響や関税影響の改善も織り込む。

国内報道では、EV一本足ではなくハイブリッド車を含めた収益重視の戦略転換が焦点となった。北米EV需要の鈍化、米国の政策変更、中国販売の不振、原材料価格などが重なり、従来の電動化シナリオを修正せざるを得なくなった構図だ。

注目点は、2027年3月期の黒字転換が一過性の損失縮小だけで達成されるのか、四輪事業そのものの収益力がどこまで戻るのかにある。二輪・金融の安定収益は強みだが、四輪の固定費、商品競争力、地域別販売の回復が次の焦点となる。

評価ポイント:今回の決算は、EV戦略見直しの損失を一気に表面化させた厳しい内容だが、同時に2027年3月期の黒字転換シナリオを示した点が市場に評価された。

フジクラ(東証プライム:5803)

フジクラ(東証プライム:5803)業種:非鉄金属 決算対象:2026年3月期 第4四半期/通期決算

主要数値

売上高
1兆1,824億円(前期比20.7%増)
営業利益
1,887億円(同39.2%増)
経常利益
1,995億円(同45.4%増)
純利益
親会社株主に帰属する当期純利益1,572億円(同72.5%増)
EPS
1株当たり当期純利益94.93円(2026年4月1日の1株を6株にする株式分割を反映)

見通し・市場反応

通期見通し
2027年3月期は売上高1兆2,430億円、営業利益2,110億円、純利益1,560億円を予想
市場予想
2026年3月期の経常利益はIFISコンセンサスを下回ったとの報道。来期会社計画も市場期待を下回ったと受け止められた
株価反応
5月14日の場中発表後にストップ安まで急落、5月15日も続落との報道

フジクラの2026年3月期は、AI・データセンター向け需要の拡大が業績を押し上げた。売上高は1兆1,824億円、営業利益は1,887億円、純利益は1,572億円と大幅な増収増益になった。

けん引役は情報通信事業部門だった。同部門は生成AIの普及・拡大を背景にデータセンター向け需要が伸び、売上高6,530億円、営業利益1,527億円と大きく拡大した。一方、エレクトロニクス事業は競争激化やタイバーツ高によるコスト増で減益となり、事業間の強弱は明確だった。

2027年3月期会社計画は、営業利益2,110億円と増益を見込むものの、株式市場ではより高い成長を織り込んでいた。会社側は光ケーブルの急増産に伴う一部原材料調達リスクを保守的に見込む一方、データセンター向け需要の強さは続くとの前提を置いている。

株価は決算発表後に急落した。増収増益そのものよりも、来期の営業利益計画や純利益計画が市場期待に届かなかったこと、決算前までAI関連株として買い進まれていたことが反応を大きくした。

焦点は、AIデータセンター需要が実需として続くか、増産時の原材料制約がどの程度利益率を圧迫するか、会社計画が今後上振れる余地があるかにある。業績水準は強いが、株価には相当程度の期待が織り込まれていた。

評価ポイント:今回の決算は実績としては高成長だが、株価が期待していた来期成長シナリオには届かず、好決算でも売られる典型例となった。

楽天グループ(東証プライム:4755)

楽天グループ(東証プライム:4755)業種:サービス業/インターネット・フィンテック・通信 決算対象:2026年12月期 第1四半期決算

主要数値

売上高
売上収益6,436億円(前年同期比14.4%増)
営業利益
IFRS営業利益304億円(前年同期は154億円の赤字)
経常利益
IFRSのため経常利益は非開示。税引前利益174億円
純利益
親会社の所有者に帰属する四半期損失186億円(前年同期は735億円の赤字)
EPS
基本的1株当たり四半期損失8.59円

見通し・市場反応

通期見通し
詳細な通期数値予想は限定的だが、2026年の通期営業黒字化に向けて堅調な滑り出しと説明
市場予想
主要コンセンサスとの明確な比較は本文時点で示されていない
株価反応
5月14日終値は小幅安との報道があり、決算内容に対して株価反応は限定的

楽天グループの2026年12月期第1四半期は、連結売上収益が過去最高の6,436億円となった。インターネットサービス、フィンテック、モバイルの全セグメントが前年同期比で増収となり、トップラインの拡大が続いた。

最大の注目点は、MNO事業に本格参入して以降、初めて第1四半期のIFRS営業黒字を達成したことだ。IFRS営業利益は304億円、Non-GAAP営業利益は363億円となり、モバイルの損失改善とフィンテックの好調が全体を押し上げた。

インターネットサービスでは国内EC流通総額が1兆4,990億円となり、楽天市場や楽天トラベルなどのコア事業が寄与した。フィンテックでは楽天カード、楽天銀行、楽天証券が伸び、日銀の政策金利引き上げによる金利収益増も追い風となった。

一方で、親会社帰属の最終損益はなお186億円の赤字だった。モバイル事業の改善は大きいが、最終黒字への定着には、通信契約数、ARPU、ローミング費用、設備投資、金融子会社との連携の持続性が重要になる。

市場の反応が限定的だったのは、モバイル黒字化期待がすでに一定程度織り込まれていたためとみられる。今後は四半期単位の改善ではなく、通期で営業黒字を維持できるかが問われる。

評価ポイント:今回の決算は、楽天がモバイル投資局面から収益回収局面へ移りつつあることを示したが、最終利益の黒字定着にはなお時間を要する内容だった。


米国企業の重要決算

Applied Materials(NASDAQ:AMAT)

Applied Materials(NASDAQ:AMAT)業種:半導体製造装置 決算対象:2026年度第2四半期決算(2026年4月26日終了)

主要数値

売上高
79.10億ドル(前年同期比11%増)
調整後EPS
非GAAP希薄化後EPS 2.86ドル
GAAP純利益
28.06億ドル
セグメント別売上
Semiconductor Systems 59.65億ドル、Applied Global Services 16.65億ドル、Other 2.80億ドル

見通し・市場反応

ガイダンス
2026年度第3四半期売上高は89.5億ドルプラスマイナス5億ドル、非GAAP EPSは3.36ドルプラスマイナス0.20ドル
市場予想
報道ベースでは、非GAAP EPS 2.86ドルは市場予想2.68ドルを上回り、売上高79.1億ドルも市場予想を上回った
株価反応
米国時間5月14日の時間外取引で上昇との報道

Applied Materialsの2026年度第2四半期は、売上高79.10億ドル、GAAP希薄化後EPS3.51ドル、非GAAP EPS2.86ドルとなり、売上・利益ともに強い内容だった。半導体製造装置需要の中でも、AI向けの先端ロジック、DRAM、先端パッケージ関連の投資が追い風になった。

セグメント別では、Semiconductor Systemsが59.65億ドルと主力を占めた。内訳ではファウンドリ・ロジックなどが67%、DRAMが29%、フラッシュが4%で、AI計算基盤の拡大に関係する領域が中心だった。Applied Global Servicesも16.65億ドルに伸び、装置販売後のサービス収益の底堅さを示した。

会社側は、2026年度第3四半期の売上高を89.5億ドル中心、非GAAP EPSを3.36ドル中心とする強い見通しを示した。これはAIインフラ投資が単発ではなく、複数四半期にわたって装置需要を支えるとの見方を反映している。

経営陣は、AIインフラ構築、先端ロジック、DRAM、先端パッケージにおける同社のポジションを強調した。TSMC、SK hynix、Micronなどとの次世代半導体技術に関する取り組みも注目点となる。

焦点は、AI関連投資が2027年以降も持続するか、中国・台湾・韓国など地域別売上の構成が規制や地政学リスクでどう変わるかにある。好決算ではあるが、半導体設備投資サイクルの変動リスクは残る。

評価ポイント:今回の決算は、AI半導体投資が製造装置メーカーの売上・利益・ガイダンスに明確に反映された強い内容だった。

Cisco Systems(NASDAQ:CSCO)

Cisco Systems(NASDAQ:CSCO)業種:ネットワーク機器・通信インフラ 決算対象:2026年度第3四半期決算(2026年4月25日終了)

米国時間2026年5月13日発表。日本時間では2026年5月14日朝に把握された決算として掲載する。

主要数値

売上高
158億ドル(前年同期比12%増)
調整後EPS
非GAAP EPS 1.06ドル(同10%増)
GAAP純利益
34億ドル、GAAP EPS 0.85ドル
セグメント別売上
Networkingが25%増、Observabilityが3%増、Collaborationが1%減、Securityは横ばい

見通し・市場反応

ガイダンス
2026年度第4四半期売上高167億~169億ドル、非GAAP EPS 1.16~1.18ドル
市場予想
会社発表では売上・利益がガイダンス上限を上回った
株価反応
翌14日の米国市場で大幅高との報道

Ciscoの2026年度第3四半期は、売上高158億ドル、GAAP EPS0.85ドル、非GAAP EPS1.06ドルとなり、会社ガイダンス上限を上回った。ネットワーク機器需要の回復に加え、AIインフラ関連の受注拡大が市場の注目点となった。

会社発表では、製品受注が前年同期比35%増、ハイパースケーラーを除いても19%増となった。AIインフラ関連では、2026年度年初来の受注が53億ドルに達し、通期受注見通しを従来の50億ドルから90億ドルへ引き上げた。

事業別では、Networkingが25%増と強かった。キャンパスネットワークの更新サイクルやデータセンタースイッチング需要が追い風となり、AI時代の通信インフラ銘柄として再評価される構図になった。

第4四半期見通しも売上高167億~169億ドル、非GAAP EPS1.16~1.18ドルと堅調だった。通期売上高見通しは628億~630億ドル、非GAAP EPSは4.27~4.29ドルで、関税影響も含めた前提として示された。

注目点は、AIインフラ受注が一時的な大型案件に偏っていないか、従来型ネットワーク更新需要がどこまで続くか、セキュリティ部門の伸び悩みをどう補うかにある。

評価ポイント:今回の決算は、Ciscoを従来型ネットワーク機器企業からAIインフラ関連企業として見直す材料を含む強い内容だった。

Doximity(NYSE:DOCS)

Doximity(NYSE:DOCS)業種:ヘルスケアIT・医師向けデジタルプラットフォーム 決算対象:2026年度第4四半期/通期決算(2026年3月31日終了)

米国時間2026年5月13日発表。日本時間では2026年5月14日朝に把握された決算として掲載する。

主要数値

売上高
第4四半期1.454億ドル(前年同期比5%増)、通期6.449億ドル(同13%増)
調整後EPS
非GAAP希薄化後EPS 0.26ドル
GAAP純利益
第4四半期1,911万ドル、通期1.961億ドル
セグメント別売上
単一プラットフォーム型のため詳細セグメント別売上は限定的

見通し・市場反応

ガイダンス
2027年度売上高6.64億~6.76億ドル、調整後EBITDA 3.23億~3.35億ドル
市場予想
売上は市場予想を上回った一方、調整後EPSは予想を下回ったとの報道
株価反応
翌14日の米国市場で下落との報道

Doximityの2026年度第4四半期は、売上高1.454億ドルと前年同期比5%増となり、売上面では底堅さを示した。通期売上高も6.449億ドルと13%増だった。

一方、利益面では明確に鈍化した。第4四半期のGAAP純利益は1,911万ドル、GAAP EPSは0.10ドル、非GAAP EPSは0.26ドルとなり、前年同期の水準から低下した。株式報酬費用、研究開発費、AI関連投資などが利益率を圧迫した。

会社側は、医師向けワークフローツールの利用増加やClinical AIの利用拡大を強調した。800,000人超のアクティブ処方医が同社ツールを使い、臨床AIの利用も広がったとしている。

ただし、2027年度売上高見通しは6.64億~6.76億ドルで、成長率は市場が期待していたほど強くないと受け止められた。AI機能の利用拡大は中長期の成長材料だが、短期的にはコスト増と利益率低下が先行している。

焦点は、AI投資が広告・製薬会社向け収益の成長にいつ反映されるか、売上成長率が再加速するか、調整後EBITDAマージンの低下が一時的かどうかにある。

評価ポイント:今回の決算は、AI活用の成長期待は残るものの、売上成長の鈍化と利益率低下が市場の失望を招いた内容だった。

今日の決算から見えた市場テーマ

1. AI投資は半導体装置と光インフラに波及している

Applied MaterialsはAI向け先端ロジック、DRAM、先端パッケージ需要を背景に売上とガイダンスを伸ばした。フジクラもAIデータセンター向け光ケーブル需要で情報通信事業が急拡大した。AI投資は半導体チップそのものだけでなく、製造装置、通信ケーブル、データセンター周辺インフラへ広がっている。

2. 好決算でも株価が上がるとは限らない

フジクラは大幅増収増益だったが、来期計画が市場期待に届かず急落した。楽天も営業黒字化という重要な節目を迎えたが、株価反応は限定的だった。市場は過去実績だけでなく、来期成長率、利益率、コンセンサスとの差、決算前の株価上昇を重視している。

3. EV戦略の見直しが自動車株の大きな論点になっている

ホンダはEV関連損失を計上し、2026年3月期は最終赤字となった。今後はEVだけでなく、ハイブリッド車、地域別販売、原材料・関税影響を含めた収益力の再構築が焦点となる。自動車業界では、電動化の方向性そのものよりも、投資回収の速度と採算管理がより重要になっている。

4. 金利環境はフィンテック・金融収益を押し上げている

楽天のフィンテック事業では、楽天銀行や楽天証券が伸び、日銀の政策金利引き上げによる金利収益増も寄与した。日本企業決算では、金利上昇が銀行・証券・カード・ネット金融にプラスに働く一方、資金調達コストや消費への影響も重要な論点になる。

5. 米国ハイテクではAI関連でも選別が進んでいる

CiscoやApplied MaterialsはAIインフラ関連として評価された一方、DoximityはAI利用拡大を示しても、費用増と慎重な見通しが嫌気された。AIというテーマだけでなく、売上成長、利益率、ガイダンス、投資回収の見え方によって市場評価は分かれる。

投資家が押さえたいポイント

  • ホンダの2027年3月期黒字転換見通しが、四輪事業の実力回復を伴うものか
  • フジクラのAIデータセンター需要が継続し、原材料制約を吸収できるか
  • 楽天グループが四半期だけでなく通期で営業黒字を維持できるか
  • Applied Materialsの強いガイダンスが半導体設備投資サイクル全体の拡大を示すものか
  • CiscoのAIインフラ受注が一部大型顧客に偏っていないか
  • DoximityのAI投資が売上再加速につながるか、利益率低下が続くか
  • 株価反応が決算内容そのものを反映したものか、事前期待の反動か

Summary

2026年5月14日の決算では、ホンダ、フジクラ、楽天グループ、Applied Materialsが特に注目された。ホンダはEV関連損失で赤字転落したが、次期黒字転換見通しが株価を支えた。フジクラはAIデータセンター需要で好業績を示したものの、市場期待を下回る来期計画が売り材料になった。

楽天グループはMNO参入後初の第1四半期IFRS営業黒字を達成し、モバイル損益改善とフィンテック成長が見えた。米国ではApplied MaterialsがAI半導体投資の強さを示し、CiscoもAIインフラ受注を背景に再評価された。一方、Doximityは売上上振れでも利益率低下と慎重な見通しが重荷となった。

全体として、AI関連需要はなお強いが、株価はすでに高い期待を織り込んでいる銘柄も多い。今後は、ガイダンスの達成度、利益率、投資回収、原材料・関税・金利の影響が相場の焦点となる。

主な参照資料

本記事は、企業の公式発表資料および報道資料をもとに、決算内容と市場反応を中立的に整理したものです。特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断は、最新の開示資料や株価情報、各自の投資方針を踏まえて行ってください。

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Person who wrote this article

CFP®/Level 1 Financial Planning Technician
Certified by the Japan Securities Analysts Association
・Primary Private Banker
・Asset Formation Consultant
Certified by the Financial and Financial Situation Study Group
・NISA Trading Advisor

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