The impact of the 'Trump tariff' that experts warn of

🎯 導入:再燃する米中関税戦争、その余波は世界中に

2025年4月、米中の間で関税応酬が再び勃発しました。トランプ政権は国家緊急権限を用い、全輸入品に一律10%の追加関税を課すとともに、対中輸入には最大54%の高関税を科す方針を打ち出しました。これに対し、中国も即座に34%の報復関税やレアアース輸出規制で応戦。世界経済は緊張状態に突入し、株式市場・為替市場・商品市場が一斉に揺れ動いています。


🌏 各国・地域の市場に広がる動揺

アジア市場では、香港ハンセン指数が2025年4月7日時点で前日比▲12.00%の急落。日本では日経平均が1週間で約9%下落し、サーキットブレーカーも発動されました。東南アジア諸国では、シンガポールや台湾などの市場でも5~10%の大幅下落が見られ、地域全体が“関税ショック”に巻き込まれています。


出典:FPTRENDY.com(TradingView)

為替市場では円やスイスフランといった安全資産が買われ、一時的な円高が進行。対照的に人民元や韓国ウォンなどは下落し、各国中銀が緊急対応に迫られました。

特にベトナムやマレーシアなどの国々は、米中両国との貿易関係が深いため、影響の板挟みに。一部では供給網再編の恩恵を受ける一方で、輸出の減速や資本流出といったリスクも顕在化しています。


📉 金・銅・ビットコインも…リスクオフの動きと不安定な市場

株式市場では、S&P500先物が5,200台から一気に4,900ドル台前半まで下落し、米中関税の影響を織り込む形でリスク回避が加速。

📉 S&P500先物(15分足、2025年4月7日15:33時点)
米中関税戦争を受けて週明けの市場は大きく反応。S&P500先物は5,200台から一時4,900ドル台前半まで急落し、投資家のリスク回避姿勢が鮮明となった。

出典:FPTRENDY.com(TradingView)

一方、安全資産とされる金は一時3,170ドル台の過去最高値を更新しましたが、その後は関税ショックの影響で利益確定売りが入り、3,000ドル台前半まで急落。

📉 金先物(1時間足、2025年4月5日時点)
一時は史上最高値を更新したが、週末にかけて急反落。関税戦争の不透明感が、安全資産としての金に対しても変動リスクを与えている。



出典:FPTRENDY.com(TradingView)

また、景気敏感資源である銅は4.9ドル台から4.3ドル台まで大幅下落。

📉 銅先物(1時間足、2025年4月7日時点)
銅価格は米中の貿易摩擦により大きく下落。世界的な需要減速懸念が強まり、素材関連市場に波及している。



出典:FPTRENDY.com(TradingView)

「デジタルゴールド」とされるビットコインも乱高下を見せ、リスク回避先としての安定性には疑問が残る展開となっています。


出典:FPTRENDY.com(TradingView)


🔔 専門家の警鐘:「今こそ立ち止まるべきだ」

今回の関税発動に対し、複数の著名投資家・経済学者が強い懸念を表明しています。

💬 ビル・アックマン氏(著名ヘッジファンドマネージャー)

米ヘッジファンド「パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメント」の創業者であり、ウォール街でも高い発言力を持つアックマン氏は、マーケットへの影響力も非常に大きい存在です。トランプ政権の強硬な関税政策について、「もし4月9日に経済的核戦争を始めてしまえば、信用は何十年も回復しない」とSNSで警告。**90日間のモラトリアム(猶予期間)**を設け、交渉に時間を与えるべきだと強く主張しています。

💬 ヌリエル・ルービニ氏(NY大学教授、“Dr. Doom”)

2008年のリーマン・ショックを的中させたことで「Dr. Doom(破滅博士)」の異名を持つルービニ氏は、常に世界経済の警戒シグナルを発してきた存在です。今回の関税措置に対しても、「これは火遊びであり、米国自身にも世界経済にもマイナスだ」と強く批判。インフレ上昇と成長減速のダブルリスクを指摘し、事態が“醜く長引く”可能性を警告しました。

💬 ラリー・サマーズ氏(元米財務長官)

クリントン政権下で財務長官を務め、ハーバード大学学長やオバマ政権の経済顧問も歴任したサマーズ氏は、米国経済政策の第一人者として知られます。彼は「大統領の発言ひとつで、世界の時価総額が数兆ドル失われた」と指摘し、今回の関税策を「極めて高くつく自虐的な行動」と断じました。即時撤回と国際協調への転換を求める姿勢は、多くのエコノミストの共感を呼んでいます。


🧭 結論:「勝者なき戦争」からいかに抜け出すか

トランプ政権が打ち出した強硬な関税政策は、確かに政治的パフォーマンスとしては目立ちます。しかしその背後では、実体経済や金融市場、そして第三国にまで波紋が広がっています。

専門家たちは、今こそ「一時停止して交渉へ舵を切る」ことの必要性を訴えています。投資家や政策当局はこの警鐘にどう向き合い、リスクをどうコントロールするのかが問われる局面です。

“関税戦争”に巻き込まれる世界が、冷静さを取り戻せるか。今後の展開が注目されます。


📺 本記事は以下のBloombergの番組内容を参考に構成しています:
Bloomberg Television|The China Show(2025年4月放送回)
https://www.youtube.com/watch?v=P6PVzDN7Gws

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Person who wrote this article

CFP®/Level 1 Financial Planning Technician
Certified by the Japan Securities Analysts Association
・Primary Private Banker
・Asset Formation Consultant
Certified by the Financial and Financial Situation Study Group
・NISA Trading Advisor

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