【6月2日】政府備蓄米、店頭で拡大販売へ|コメ価格への影響と課題を探る

備蓄米の店頭販売が本格化、コメ価格への影響が焦点に

政府の備蓄米の随意契約による売り渡しが進み、5月31日以降、大手スーパーやホームセンター、ディスカウントストアなどで店頭販売が始まった。小泉進次郎農林水産大臣も視察に訪れ、販売価格や売れ行きを確認。今後も販売店舗は増加し、中小のスーパーや米販売店からの申し込みも急増しているため、農水省は2万トン超の申し込みに対し一時受付を休止する方針だ。小泉大臣はさらなる備蓄米放出に意欲を示し、価格高騰抑制に向けて全量放出も辞さない考えを示している。

一方、備蓄米の放出がコメ全体の価格低下につながるかが大きな注目点となっている。


「ドンキ」社長が指摘、コメ流通の前時代的な実態と透明化の必要性

ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営するPPIHの吉田直樹社長は、コメ流通の現状を「前時代的」と厳しく批判。コメがどこにどのように流通しているのか把握できていない現状を問題視し、流通経路のシンプル化と可視化を強く求めている。

例えば米国のチェーン店ではRFID技術を活用し、農家から消費者までの米の動きを正確に把握している例を挙げ、日本でも同様の技術活用が可能と提言。コメの流通遅延や複雑な経路が価格高騰の一因とも指摘し、消費者の不安がやがて怒りに変わる前に改善を急ぐべきだと強調した。


備蓄米の店頭販売状況と消費者の声

5月31日から都内の「ドン・キホーテ」やイトーヨーカ堂、アイリスオーヤマ、イオンなど複数の大手店舗で販売が始まり、販売価格は1袋(5kg)で約2,000〜2,139円程度。多くの店舗で整理券配布や購入制限を設けるなど、混雑・買い占め防止に努めている。

購入者からは「価格が安く助かる」「これでコメの不足感が和らぐ」といった声が聞かれる一方で、「なぜコメ不足が起こったのか」「価格決定の仕組みが不透明」といった不満や疑問も根強い。


備蓄米の特徴と食べ方のポイント

備蓄米は収穫から数年経過した古米であり、通常の流通米より味や食感に違いがある。専門家によれば、冷水で長時間浸す、みりんや蜂蜜を加えるなどの調理法で食感を改善できるほか、チャーハンやカレーなど風味が強い料理に使うのも効果的。

保存にも注意が必要で、炊いたご飯は長時間の保温を避け、小分けして冷蔵や冷凍保存することが推奨されている。


政治・業界内での意見対立と今後の展望

自民党幹部の森山裕氏は「農家が生産を持続できる価格水準を保つべき」と強調し、低価格での備蓄米放出に慎重な姿勢を示す。元農相の野村哲郎氏は小泉農相が備蓄米放出を党内に諮らず独断で決定したことを批判したが、小泉氏は「迅速な対応のため大臣裁量で決める」と反論している。

流通の透明化や価格安定のための制度改革も今後の重要課題であり、関係者が連携して市場の正常化に向けて動いていく見通しだ。

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CFP®/Level 1 Financial Planning Technician
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