インド2024年度経済成長と株価動向:成長率堅調だが市場は慎重姿勢

インドの2024年度GDP成長率は6.5%増、依然として高い成長を維持

インド政府が2025年5月30日に発表した2024年度の実質GDPは前年比6.5%増となった。前年度の9%超の急成長からは減速したものの、依然として世界の主要国の中でも高い成長水準を維持している。25年1〜3月期は前年同期比7.4%増と市場予想を上回り、成長の底堅さを示した。


物価高の緩和で個人消費が回復、新車販売は過去最高を更新

24年度後半にかけて食品を中心とした物価上昇が落ち着き、消費者物価指数の上昇率は3%台で安定。これを背景に個人消費は前年比7.2%増と回復傾向にある。インド自動車工業会(SIAM)によると、国内新車販売は525万台を超え過去最高を記録した。


設備投資も堅調、官民がインフラ整備を積極推進

インド経済のもう一つの柱である総固定資本形成は7.1%増加。政府は24年4〜6月の選挙期間中に公共投資を抑制したが、その後インフラ投資を強化。民間も空港、港湾、道路などの大型プロジェクトに資金を投入している。


主要企業の売上高は5%弱増加、通信・建設・製薬業界が牽引

インド金融大手CRISILの集計によれば、24年度の主要400社以上の企業売上高は5%弱増加し、23年度の3%増を上回った。25年1〜3月期も5.2%増で推移し、通信、建設、製薬業界が成長をけん引している。


インド株価は昨年9月のピークから調整、成長率との乖離が示す市場リスク

インドの代表的な株価指数であるSensexは、2024年9月のピークを頂点に下落傾向となり、2025年4月の最安値を経て持ち直しの動きを見せている。しかし、依然として昨年の最高値には届いていない状況だ。

この株価の動きは、実質GDP成長率の堅調さと比べて投資家心理が慎重であることを示唆している。主な背景には、米国の関税政策やグローバル経済の不透明感、金融引き締めによる金利上昇リスクなどが挙げられる。

米関税政策が成長リスクに、25年度の成長率はやや減速の見通し

米モルガン・スタンレーはトランプ政権の関税政策などを要因に、インドの25年度GDP成長率が0.3~0.6ポイント低下する可能性を指摘。インド準備銀行(中央銀行)も25年度成長率予測を6.7%から6.5%に下方修正した。インド政府は米国との新たな貿易協定締結に向けた交渉を加速させている。


世界最大の人口と旺盛な消費が今後も成長を支える見通し

人口約14億人の巨大市場を背景に、インド経済は引き続き高成長を維持している。国際通貨基金(IMF)は2025年にインドが日本を抜き世界4位のGDP規模となると予測。日本企業にとっても有望な投資先として注目されている。

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CFP®/Level 1 Financial Planning Technician
Certified by the Japan Securities Analysts Association
・Primary Private Banker
・Asset Formation Consultant
Certified by the Financial and Financial Situation Study Group
・NISA Trading Advisor

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