チャールズ英国王がカナダ議会で演説|貿易戦争の中でカナダの主権と英連邦の絆を強調

チャールズ英国王、カナダ議会で演説 貿易戦争に挑むカナダを鼓舞

2025年5月27日、英国のチャールズ国王がカナダ議会で施政方針演説を行いました。これは1977年以来48年ぶりのことで、国際的にも大きな注目を集めました。

演説の中で国王は、トランプ米大統領が繰り返す高関税措置や「カナダを米国の州にすべき」という発言に触れ、カナダが現在「重大な局面」を迎えていると強い危機感を示しました。その一方で「この貿易戦争を生き抜き、かつてないほど強くなる」とカナダ国民を鼓舞。国際貿易の環境は「第二次世界大戦以降で最も危険で不確実な時期」と指摘しつつも、国内経済の活性化によって外国勢力からの圧力に屈せず、自ら機会を創出できるとの自信を表明しました。

さらに、2025年の主要7カ国(G7)議長国であるカナダが6月の首脳会議で指導力を発揮し、自由貿易体制の重要性を再認識するとともに、信頼できる貿易相手国や同盟国との連携強化に期待を寄せました。

今回の演説は、トランプ大統領の挑発的な発言が続くなか、英国王室がカナダの主権と民主主義を強く支持し、カナダ政府の立場を後押しする意味合いが大きく、カナダのカーニー首相も「主権を明確に強調するもの」と評価しています。


カナダとイギリスの深い絆 - 歴史的背景と現代の関係

カナダとイギリスの関係は長い歴史に根ざし、政治的・文化的に密接な結びつきを持っています。

まず、カナダはかつてイギリスの植民地であり、1867年に英領北アメリカ法によって自治領として成立しました。その後、1931年のウェストミンスター憲章によって法的にイギリスからの独立を達成し、現在は主権国家としての地位を確立しています。

カナダは英連邦(旧イギリス帝国の自治領や植民地で構成される国家群)の主要メンバーであり、オーストラリア、ニュージーランドとともに「白人自治領」として歴史的にも政治的にも深い結びつきを共有しています。これらの国々は、イギリス王室の君主を国家元首として認める「連邦王国」であり、国家元首であるチャールズ3世国王が象徴的な役割を担っています。

政治制度や法律の面でも共通点が多く、議会制民主主義やコモンロー(英米法)を基盤としており、これが文化や政策面での連携を強めています。

経済や安全保障では、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは英国とともにNATOや国連、多国間の協定を通じて協調を続けており、人的交流や文化交流も盛んです。これらの国々はしばしば「アンザック(ANZAC)」のような歴史的軍事協力の象徴も共有し、英連邦内で強固な連帯を維持しています。

英国王室のカナダ訪問や施政方針演説は、こうした英連邦主要国間の結束とカナダの独立国家としての地位を改めて示す象徴的な出来事となっています。


このように、カナダだけでなく、オーストラリアやニュージーランドも含む英連邦の「白人自治領」としての共通の歴史的ルーツと現代の協力体制が、今回の演説や両国関係の理解に欠かせない要素となっています。

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