備蓄米随意契約、申請30万トン超で22年産受付一時休止 5月30日から中小向け再開へ

農林水産省は5月27日、備蓄米の随意契約による販売申請が大手・中小合わせて計30万トンを超える見込みとなったため、22年産分の受付を一時休止しました。一方で、中小スーパーや町のお米屋さん向けの申請再開を5月30日に予定しており、5kgあたり1,800~2,000円前後での店頭販売開始が6月第1週にかけて進む見通しです。今後は申請再開から流通体制の整備まで、一連のスケジュールに注目が集まります。

申請状況:大手・中小の申し込み動向

5月27日までに、大手約70社から令和4年産の備蓄米約20万トン超の随意契約申請が寄せられました。申請量上位はイオン商品調達の2万トン、PPIH(ドン・キホーテ運営)の1万5000トン、サンドラッグの1万2866トンなどで、アイリスオーヤマやファミリーマート、イトーヨーカ堂、ゼンショーホールディングスもそれぞれ1万トン前後を申し込みました。一方、申請上限に達したため令和4年産の受付は一時休止となりましたが、取扱量1万トン未満の中小スーパーや米穀店を対象にした令和3年産分(最大10万トン)の申請は5月30日より再開予定です。これにより、大手チェーンと地域密着型店舗が一体となった販売体制が整備されつつあります。

価格見通し:22年産・21年産の店頭価格

令和4年産の備蓄米は大手小売各社が競って申請した結果、店頭価格は5kgあたり税抜き約2,000円前後になる見込みです。小泉農相は記者会見で「5kgで2,000円程度」と明言しており、各社とも税抜き1,900~2,100円程度での販売を想定しています。これに対し、令和3年産分は精米後の品質維持コストがやや低いことから、同じく小泉農相が「5kgで1,800円程度」と説明しており、税抜き1,700~1,900円程度での店頭展開が期待されています。どちらも従来の市場価格を下回る水準で、消費者の負担軽減につながる価格設定です。

流通体制:政府輸送から各社の精米・販売まで

政府は倉庫から小売業者への輸送を一括して担い、契約成立後は5月29日以降、各社拠点へ備蓄米を搬送します。その後の精米・袋詰めは、小売グループ内の精米工場や外部委託先で実施。たとえば、イオングループやイトーヨーカ堂は自社精米工場で精米後、各店舗へ配送。アイリスオーヤマは宮城県・亘理町の工場で週1,000トンの処理能力を活かし、残業・休日稼働でフル稼働させる計画です。ファミリーマートは伊藤忠関連の精米工場を経由し、物流センター経由で全国の店舗網へ。楽天グループは日本郵便と連携し、JP楽天ロジスティクスの物流施設で在庫管理後、ECサイト「楽天市場」での販売にも対応します。これにより、大手から地域密着店まで安定供給体制が整いつつあります。

今後のスケジュール:受付再開と店頭展開のタイムライン

5月29日:随意契約成立分の令和4年産備蓄米を契約業者へ引き渡し開始

5月30日:取扱量1万トン未満の中小スーパー・米穀店向けに令和3年産分(最大10万トン)の申請受付を再開

6月2日:アイリスオーヤマが宮城県・亘理町工場で精米後、首都圏および自社EC・ホームセンターで販売開始予定

6月第1週:大手小売各社(イオングループ、イトーヨーカ堂、ファミリーマート、ゼンショー等)が店頭での備蓄米販売を一斉スタート

6月上旬以降:楽天市場でのオンライン販売、酒造組合など異業種の精米協力体制づくりも順次実施し、全国的な供給拡大を図る

以降随時:申請状況や在庫動向を踏まえ、中小事業者向け受付の追加実施や価格調整、流通ルートの最適化を進める。

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CFP®/Level 1 Financial Planning Technician
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・Asset Formation Consultant
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・NISA Trading Advisor

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