スーダンで病院が攻撃され64人死亡——「病院が戦場になった」開戦以降の記録

子ども13人を含む64人が死亡した。それは一夜の惨事ではなく、3年近くにわたって積み上がってきた構造の、また一つの現れだった。

2026年3月21日、WHO(世界保健機関)はスーダン西部ダルフール地方の東ダルフール州アル・ダエインにある病院が攻撃を受けたと発表した。小児科、救急部門が損壊し、病院は機能を停止した。現地では医師や看護師、入院中の患者も犠牲になった。


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何が起きたのか

東ダルフール州アル・ダエインに位置するアル・ダエイン教育病院が攻撃を受け、子ども13人を含む64人が死亡した。

病院の小児科や救急部門は被害を受け、現時点で機能が停止している。死亡した64人の中には、医師や看護師といった医療従事者と、入院していた患者が含まれている。

誰が攻撃したのか——現時点では確定していない。APなど複数のメディアによると、準軍事組織RSF(即応支援部隊)は政府軍(SAF)による攻撃だと非難し、政府軍側はこれを否定している。責任を問う声が上がる中、互いに相手を非難する構図は、スーダン戦争で繰り返されてきたパターンでもある。


スーダンの戦争とは何か

2023年4月、スーダンで内戦が始まった。政府軍と準軍事組織RSFとの権力闘争が全面的な武力衝突に発展し、以来3年近くにわたって続いている。

戦闘は首都ハルツームだけでなく、ダルフール地方やコルドファンなど広い範囲に及んでいる。国連ジュネーブ事務局によると、2026年には3370万人が人道支援を必要とし、うち2000万人超が保健・医療面での支援を、2100万人が深刻な食料不安に直面している状態だ。


「病院攻撃」は開戦以降200件を超えた

今回の攻撃が特に重いのは、それが「例外的な出来事」ではないからだ。

WHOによると、2023年4月の戦闘開始以降、スーダン全土で確認された医療機関への攻撃は200件を超えている。さらにAP報道によると、こうした攻撃による死者はすでに2000人を超えるとされる。これは月平均で5〜6件ペースで病院や診療所が攻撃されてきた計算になる。

WHOは、スーダン全国の保健施設の3分の1以上がすでに機能停止状態にあると報告している。WHOのテドロス事務局長は「医療機関は決して攻撃の対象になってはならない。平和こそが最も重要な治療薬だ」と強く訴えた。


病院が止まると、何が起きるか

病院が一つ機能を失うことの影響は、その建物の中だけで終わらない。

小児科が止まれば、肺炎や下痢症を持つ子どもが治療を受けられなくなる。救急部門が失われれば、事故や難産の患者が死に至るケースが増える。さらに、コレラ・麻疹・マラリアといった感染症への対応も止まり、病院なしでは制御できない流行が広がっていく。

スーダンでは現在、武力衝突と大規模な避難に加え、飢餓と栄養失調、複数の感染症の流行が重なっている。WHOや国連は、スーダンを世界で最も深刻な人道危機の一つと位置づけており、医療機関への攻撃はその中核にある問題だとしている。


「責任の確定が難しい」こと自体が問題

今回の病院攻撃についても、軍とRSFは互いに相手を非難し、外部からの検証は困難な状況にある。

これはスーダン戦争全体を通じて繰り返されてきた問題だ。誰が攻撃したのかを特定できないまま、医療機関への被害だけが積み上がっていく。国際人道法は病院などの民間施設を保護の対象と定めているが、責任が曖昧なまま攻撃が続けば、その原則は機能しない。

WHOや国連は今回、「医療機関を攻撃することは許されない」と改めて声明を出した。しかし戦闘は止まっていない。


数字の向こうにあるもの

64人という数字には、名前がある。病気で入院していた子どもが、救急で運び込まれた人が、治療を続けていた看護師が含まれている。

そして、病院が機能を失った後に、助かるはずだった命がさらに積み上がっていく。スーダン戦争における医療崩壊の問題は、単に「何人死んだか」では測れない。病院が攻撃されるたびに、その地域全体が次の犠牲者を生み出す環境に近づく。

WHOは繰り返す。「平和こそが最も重要な治療薬だ」と。


(本稿は各種公開情報をもとに作成しました。一部数値は記事掲載時点の情報です)

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Person who wrote this article

CFP®/Level 1 Financial Planning Technician
Certified by the Japan Securities Analysts Association
・Primary Private Banker
・Asset Formation Consultant
Certified by the Financial and Financial Situation Study Group
・NISA Trading Advisor

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