【2025年6月17日】イスラエル軍、テヘラン国営放送局を攻撃―イラン“全面戦争”準備宣言と国際反応

概要

2025年6月16日夜、イスラエル軍はテヘラン北部「第3地区」にあるイラン国営放送局を攻撃したと発表しました。攻撃前には住民への退避通告が出され、放送局を含む軍事施設や大使館、商業施設などが所在する区域が標的となりました。イスラエル側はこの放送局を「イラン軍による通信センターとして軍事利用されていた」と主張しています。

イラン側の反応と報復

イラン外務省のバガイ報道官は「生放送中の民間放送局を攻撃する行為は悪質な戦争犯罪だ」と強く非難し、国連安全保障理事会への緊急行動を呼びかけました。これを受けイラン革命防衛隊(IRGC)は、イスラエル北部へのミサイル発射や住民への退避通告を実施。保健省は国内で少なくとも1,800人が負傷したと発表し、IRGC幹部は「全面的な戦争の準備ができている」と宣言しました。

国際社会の動き

  • G7首脳共同声明
    G7サミットでは、緊張緩和を求める共同声明を発表。イスラエルの自衛権を認めつつ、イランの地域不安定化行為や核保有を強く非難し、エネルギー市場の安定確保に向けた協調姿勢を示しました。
  • 国連の懸念
    国連ハク副報道官は「取材中のジャーナリストへの攻撃を懸念する」と述べ、説明責任を求めました。一方、イスラエルのダノン国連大使は「テロ組織を支援する施設は正当な軍事目標だ」と反論し、攻撃を正当化しています。
  • 米国の対応
    国防総省は「米軍は関与していない」との立場をSNSで表明。ヘグセス国防長官は中東部隊への追加戦力配備を指示し、原子力空母「ニミッツ」を中央軍管轄地域へ派遣するなど防衛態勢を強化しました。トランプ大統領は「テヘランから直ちに退避すべき」と投稿し、G7を途中離脱してワシントンへ帰国しました。

邦人保護と日本政府の対応

在テヘラン日本大使館は攻撃区域に居住する邦人へ退避を呼びかけ、安全確保の行動を促しています。林官房長官は記者会見で「在留邦人の安全確保に万全を期す」と強調し、国外退避の選択肢検討や支援体制の構築を進めると表明しました。

エネルギー市場への影響

資源エネルギー庁によると、日本の原油の90%以上は中東依存。攻撃を受けた情報を受け、原油先物価格は一時10%以上急騰しました。野村総研の木内エコノミストは、原油価格高止まりが続けば日本のGDPを最大0.6%押し下げる可能性を指摘しています。

IEAの見解

国際エネルギー機関(IEA)は「エネルギー施設が攻撃対象となるのは過去数十年で初めて」と警鐘を鳴らし、ホルムズ海峡封鎖のリスクが世界市場に重大影響を及ぼすと警戒感を示しました。

今後の見通し

攻撃と報復の応酬は4日目を迎え、双方とも大規模な軍事行動への準備が継続中です。中東情勢の緊迫化はエネルギー市場や国際政治、安全保障に影響を与え続ける見込みであり、各国の外交・軍事動向が注目されます。

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