エネルギー施設標的化──イスラエル・イラン攻撃応酬の現状【最新情報:6月15日】

6月13日以降、イスラエルとイランは互いのエネルギー施設や軍事・核関連施設を標的に攻撃を拡大し、ドローンや弾道ミサイルによる応酬が続いている。偽情報がSNSやメディアで飛び交う中、少なくとも死傷者が出ており、米露首脳協議や予定されていた米─イラン核開発協議の中止など、国際社会による停戦・交渉努力が進められているが、現段階で衝突収束の見通しは立っていない。

エネルギー施設への攻撃拡大

6月14日、イラン南部の天然ガス施設「サウスパースガス田」陸上部と、首都テヘラン西部の石油貯蔵施設がイスラエル軍による攻撃を受けた。サウスパースでは小型ドローン1機の衝突で火災が発生し、一時ガス生産が停止。該当ガス田はイラン国内生産の約65〜70%を占め、埋蔵量は世界最大級とされる。一方、テヘラン西部の施設でも火災が報じられ、イラン国営メディアが14日・15日付で相次いで伝えた。

偽情報の拡散とサイバー空間での神経戦

両国の攻撃報道をめぐり、偽情報がSNSやテレビで乱発されている。イラン国営放送は、イスラエル機撃墜やパイロット拘束を伝えたが、イスラエル軍が「根拠なし」と一蹴。英BBCは、シリアで撮影された映像がイラン攻撃と偽って流布されたと指摘した。TikTok上にはAI生成とみられる攻撃動画も拡散され、国家レベルでのプロパガンダ競争が激化している。

双方の攻撃と人命被害

6月13日未明の大規模空爆を皮切りに、イランは同日夜から14日にかけてイスラエル北部ハイファ、中部テルアビブなどへ弾道ミサイルや無人機で報復攻撃を実施。イスラエルは一部を迎撃したものの、地元メディアによれば少なくとも1人が死亡、13人が負傷した。イスラエル側の攻撃では、イラン国内の核関連・軍事施設に加え、エネルギー産業を標的に含めた点が特徴的で、両国とも犠牲者・被害規模を次々と公表している。

国際的な外交・停戦努力

6月14日、トランプ米大統領とプーチン露大統領が電話協議を実施。「イスラエルとイランの戦争は終わらせるべき」との認識で合意し、戦闘停止を求める共同声明を発表。トランプ大統領はSNSで、プーチン大統領も「停戦に向けて協力する用意がある」と述べた。また、米高官は15日に予定されていた米─イラン核協議の中止を明らかにしたが、「イランが近く交渉テーブルに着くことを望む」と続けた。

核開発協議の中止と地域情勢への影響

オマーン外相によれば、15日にオマーンで開催予定だった米─イラン核開発協議は中止に。これに伴い、中東情勢の一段の緊迫化が懸念される。エジプト政府はこうした不安定化を受け、カイロ近郊で7月3日開館予定だった「大エジプト博物館」の正式オープンを延期すると発表した。

今後の見通し

イスラエルのネタニヤフ首相は「イランに想像を超える打撃を与える」と宣言しており、現状では双方の攻撃が沈静化する見通しは立っていない。エネルギー施設・核関連施設を巡る攻撃の応酬は、地域の供給網や国際交渉にも深刻な影響を及ぼす可能性がある。今後、各国の外交動向と軍事的エスカレーションの行方が引き続き焦点となる。

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