日本製鉄のUSスチール買収計画と米政府の「黄金株」導入で経営権を維持へ

日本製鉄のUSスチール買収計画と米政府の「黄金株」導入

日本製鉄は、米鉄鋼大手のUSスチールを買収する計画を進めています。2025年5月23日、トランプ前大統領はSNSでこのパートナーシップを承認する意向を示しました。しかし、この買収には米政府の関与が不可欠であり、特に経営の重要な部分でのコントロールが焦点となっています。
具体的には、米政府が「黄金株」と呼ばれる特殊な株式を取得し、少数の持ち分でも重要事項に拒否権を持つことで、USスチールの経営支配権に実質的に関与できる仕組みが検討されています。これにより、米国内の生産水準や雇用の維持を確保しつつ、米政府が経営の重要決定に影響を及ぼすことが可能となる狙いがあります。

米政府承認の重要性と経営体制の条件

ペンシルベニア州選出の共和党上院議員デビッド・マコーミック氏は、取締役の選任などには米政府の承認が必要になると指摘しています。買収後、USスチールの最高経営責任者(CEO)は米国人が務め、取締役会の過半数も米国人で構成される見込みです。これは、米国内の生産水準や雇用を守るための措置とされています。

「黄金株」とは何か

米政府は「黄金株」と呼ばれる特殊な株式を取得する見通しです。黄金株は少数の持ち分でも、取締役の選任や重要な経営判断に対し拒否権を行使できる株式です。これにより、米政府はUSスチールの経営や生産体制に一定の影響力を持つことが可能になります。

安全保障協定の一環としての措置

マコーミック氏によると、黄金株の発行は日米間で結ばれる安全保障に関する合意事項の一部であり、日本製鉄側からの提案であると説明されています。この合意により、米国政府はUSスチールの経営や国内生産の維持を確保し、双方にとっての「ウィンウィン」となることを目指しています。

背景と今後の展望

英国やドイツでは政府が重要企業に黄金株を持つ事例があり、経営に一定の介入を可能としています。一方、米国では上場企業に対する黄金株の導入は極めてまれです。今回の買収計画が最終的に完全子会社化として認められるかどうか、株式取得比率や経営権の詳細は今後の焦点となります。

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CFP®/Level 1 Financial Planning Technician
Certified by the Japan Securities Analysts Association
・Primary Private Banker
・Asset Formation Consultant
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・NISA Trading Advisor

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